紙やすりで革を削ってその変化を確かめる
久々にバイブルサイズを使ってみたくなり引っ張り出してきたBREEのシステム手帳。
元々は染色されていないヌメ革だったものの、その当時の好奇心で何も考えずに革を染めてしまいムラだらけになってしまった物。
何度かミンクオイルでメンテナンスした後に染色したため色ムラになり、色止めとして塗ったコーティングも剥がれてきたのでその後コーティングを剥がすも度重なる中途半端なメンテナンスによって現在の状態になっています。
特に表側はムラによってかなり汚い色合いになってしまっています。
それでもミンクオイルが完全に染み込めば色ムラも目立たなくなるのではないかと思うものの、メンテナンス後もあまり変化がないところを見るとコーティングとして塗ったものが中途半端に表面に残ってしまっているのかもしれません。
そこで「革の修復」についてググってみたところ、ひび割れた革靴などでは表面をサンドペーパー(紙やすり)で削って修復する方法が載っていました。
なるほど!表面を全体的に削って一皮剥け色ムラも目立たなくなるかもしれない!!
早速道具を用意してやってみました。
用意するのはサンドペーパーとミンクオイル
革表面を削ってオイルによって色ムラが消えるかどうかのテストなので僕と同じようにマネをして「革製品が傷んだ!」と怒らないでくださいね!やるなら自己責任ですよ!
素敵な紙ヤスリを見かけたので購入してみました。その名も「ノートヤスリ」!
紙やすりは一般的に30cm×30cmくらいの大きさで1枚単位で売られていたりしますが、これはポケットノートサイズにカットされたものが束ねられています。
紙やすりをちょっと使う場合いちいち大きなものを必要分だけカットするのって面倒でもあるし、あの大きさのものを保管しとくのも何気に場所を取ります。
これだと片手サイズのものを必要な枚数だけちぎって使えるのでかなり使い勝手が良いです。
荒削りと仕上げ用として#400と#1000を用意しました。
400番を使って軽く擦ってみたら思った以上に削れる印象です。
削って色を落とすのが目的ではなく、あくまでも表面を軽く削ってならすのが目的なのでこのまま全体をくまなく削っていきます。
同様にバインダーの内側も擦っていきます。
どうでしょうか、かなりマダラになってしまい思った以上に汚くなりました(爆)
ヤスリがけで注意しなきゃいけないと思ったのは縫い目部分ですね。
細かな部分を擦ろうとするとき、ステッチ部分も一緒に削ってしまうと糸が毛羽立って切れそうになってしまいます。
ステッチ部分は紙やすりが当たらないように気をつけて作業しましょう。
次は1000番の紙やすりで同様に全体を擦っていきます。
1000番の紙やすり終了後
マダラなのは変わりませんが、革表面がサラサラになりました。
使い込んだ野球グローブのような感じです。
削った後は全体に削りカスが付着しているので硬く絞った雑巾などで拭き、その後から拭きしました。
見た目は汚いですが革の質感としてはかなり手触りが良くなりました。
内側についているフラップも染色後に硬くパリパリ気味になっていましたが柔らかくしっとりして開きやすくなりました。
ミンクオイルで仕上げる
最後にミンクオイルを塗ってタオルで乾拭きして仕上げます。
ミンクオイルで仕上げ後
どうでしょう!驚きの変化の無さ!!!
手間をかけた割に見た目の変化はほぼありません。悲しいくらいに。
そして最初よりも色のマダラな感じが余計に目立っているように思えます。
ただ手帳を触った時の質感はかなり良くなり、手に吸い付くようにしっとりとして馴染む感じがします。
今回の実験で「色がマダラで内側フラップがパリパリの手帳」から「色がマダラだけど手触りの良い手帳」へと進化を遂げました。
今後は日焼けによる色の変化とオイルを染み込ませることで全体の色を馴染ませる方向で作戦を練ってみたいと思います。
なんだかんだ文句を言いつつも、結局このBREEのシステム手帳がお気に入りで諦め切れないのです。後は色さえどうにかなれば最高なんですけどね・・・。
初めて買ったシステム手帳なので思い入れが強いのです。
その割にあまり使って無かったりしますが、染色したり・コーティングしたり・コーティング剥がしたり・リング取り外して手帳カバーとして使ったり・バインダー金具新調してシステム手帳に戻したり・今回のように表面削ったり・・・。
なんだかんだで10年以上の付き合いです。
多分今後も色々手を加えていくことでしょう。