カテゴリーは「手帳術」というよりも「レザークラフト」に設定しました♪
手帳関係の記事にコメントをいただきまして、 「どのような方法でヌメ革に染色されたのでしょうか?(中略)緑色のBREEがとても素敵で自分でもやってみたくなりました。(≧∇≦)」 とのことでしたので、自分が使った薬剤と使用方法、作業ポイントについて書きたいと思います。
でもこういう作業は「自己責任」でお願いいたします☆
まず、自分が今使用している手帳がこちらの元ヌメ革BREEシステム手帳です。
写真で見るとまぁまぁキレイに染まっているようにも見えるのですが、最初の処理をしっかりやらなかったのでけっこうムラムラです。
最初の処理とは硬く絞った雑巾などで表面を拭くといったことでしょうか。ミンクオイルなどが染みている状態なので染料がキレイに染み込まない可能性があります。
塗る前の状態です。ある程度日に当てていたので日焼けもしており、僕としては雑に扱うほうなので細かい傷やシミなども目立ちますね。
この段階を経て、もっともっと使い込んでいけば飴色に仕上がっていくのでしょうが、将来の飴色よりも現在の中途半端な汚れ具合が気になる場合もありますよね。
とくに買ってすぐのヌメ革は素手で触れるのも躊躇するくらい白く、お店で触る時などは手袋を渡されるほどです。 だから手が汗ばんでいたり、ちょっとオイリーな人が触ると手形がついちゃうんじゃないかってほどです。
自分は買ったものを「キレイに使う」ということができず、「最初から汚して使ってやろう」とベタベタ触りまくってこんな状態にしました。 あとは個人的に「オリジナリティ」を出したいという思いもあり、使わないでしまっておくくらいなら色を染めてまた使おうと思った次第です♪
ホームセンターのホビー&クラフトコーナー(レザークラフトコーナー)でみつけた染料がこちら。
ローパス スピラン(空色)
アルコール染料のため、水で薄めて使用できます。 また混色自由なため、数種類を組み合わせて自分の色を作れます。 サンプルで置いてある空の色がキレイだったのでこれを選びました。 (要するに緑色にしたかったのではなく、鮮やかな青にしたかったのです)
ここの注意書きで、「染料のしみ込まない革、表面加工のされている革にはそまりません」とあります。 ヌメ革であれば大丈夫なのですが、自分のようにオイルたっぷり染み込んだ状態のヌメ革だと色の染み込みが悪く、イメージする色を出すことができません。
ミンクオイルなどを頻繁に塗っていたので、オイルが残ってる部分は弾いてしまい、キレイに色がのりません。
ちょっと分かりにくいですが、手帳の内側ポケットの中のオイルがあまり染みていなかった部分は青っぽい色になっていますね。
新品で買った状態で染めればムラなくキレイに鮮やかに染まと思うのですが、新品をいきなり染めるのは勇気がいるし、思った色にならなかった時の気持ちのダメージも大きいと思います。
ですので、「ヌメ革に飽きてきたから、ちょっと色を変えて気分転換しようかな?」って感じで試す方がいいかもしれません。
使用方法
スピランの使用方法については別の容器に出し、刷毛で塗っていきます。 いらないヌメ革を用意して試し塗りをしましょう。
原液ではかなり濃いので水で薄めて使用しました。 試し塗りで気に入った濃さになったら、本番のモノを塗っていきます。
できるだけ目立たない場所をまずやってみて、OKであればどんどん塗っていきましょう。
刷毛は一方向から塗った方がきれいに塗れます。例えば縦方向ならすべて縦、横方向に塗るならすべて横で塗ります。 一度に全部を仕上げるのではなく、薄く何度か塗り重ねます。
途中で色の濃さが気になっても無理して重ねず、一度乾かしてから全体的に塗っていきましょう。 スピランを塗って乾かしても、表面を触ると手に色が付きます。
そこで必要になるのが目止め剤です。
レザーフィックス 『水性万能仕上げ剤』
水性のワックスです。 スピランを塗った状態というのは、紙粘土に絵の具で色を付けた状態と同じです。 そこに「ニス」を塗って仕上げます。そのニスの役割をしてくれるのが「レザーフィックス」です。
レザーフィックスの使用方法
染色して乾燥後、本品を取り皿にとり、刷毛か布で均一に塗り、よく乾燥させます。(20~30分)
全体的にこんな感じになります。鮮やかな空色を目指していたのに、テカリ感あるカエル色です。 これはこれで気に入ってるのでよしとしましょう☆
BREEなどのヌメ革手帳を買っていきなりこれをやるのはオススメしませんが、もしやったならばもっと鮮やかに発色すると思うので興味はあります。
ヌメ革を使っていて、どうも思い通りに育たないとか、シミや傷が気になって仕方ないって場合はこういう「染色」も視野にいれてみるといいかもしれません。
でも染色なので傷やシミは「目立ちにくい」だけで消えるわけではありません。
こういった傷やシミも手帳と過ごしてきた歴史なのかなと自分では思います。 オリジナルの手帳は買ったものを組み合わせるだけではできない部分です。
でもちょっと手を加えたら世界に一つのオリジナル手帳です。同じ手帳を買って、同じ染料を使ってもこれと同じになることはないでしょう。きっとその人らしい、その人だけのオリジナルの手帳がそこに生まれます。
飽きて使わなくなったヌメ革製品があれば、新しく生まれ変わる事もできますね♪