ハイオス電動ドライバー修理「HIOS CL4000」ブラシ交換、モーター分解

原因がわかれば9割直ったも同然

修理依頼のあった電動ドライバー(ハイオス  HIOS CL4000)です。

この電動ドライバーは数十台修理をしていますが、大抵はブラシ交換と清掃程度の簡単なメンテナンスで調子が良くなります。

 

今回の依頼は、「回転が遅い&モーターの異音」がするとのことです。

回転の不調はほとんどの場合がカーボンブラシの消耗が考えられますので、まずはその部分の清掃とブラシ交換。

 

消耗したカーボンブラシの粉末が内部に溜まるので、エアーで吹き飛ばします。

 

回転は良くなったけど、異音と振動が直らない

テストで動かしてみると回転は順調。しかしまだモーターからガーガー音がなります。

音と一緒に細かな振動が感じられます。

通常ではここまで開けませんが、異音の原因がモーター部分なのでどんどんバラしていきます。

 

ざっくり三分割しました。真ん中の金色部分がモーターです。左のがドライバーのトルク調整部分。見えにくいですが右奥にあるのが電源からの配線が集まっている部分です。

 

ちなみに分解前はこのような形になっていて、スターウォーズのライトセーバーの中身のようなメカメカしさがカッコいいですよね!

 

モーター部分を分解していきます。これは掃除をしてから写真を撮りましたが、長年溜まったカーボンがかなり詰まっていました。

 

そのカーボンとベアリングのオイル切れで回転が悪くなり、軸部分の振動が起こって異音を発生させてたと思われます。

こちらは予備でストックしてある部品取り用ドライバーですが、こんな感じで真っ黒でした。

ベアリングの不調の場合には洗浄とグリスアップを行い、酷い場合だとバラバラになっていたりするのでその時は交換をしています。

 

モーター分解で気をつけないといけないのは、ボールベアリング部分に小さな銅ワッシャーが二枚くっついているのでそれを無くさないようにすることです。

場合によっては分解する事で動かなくなる可能性もあるので、動くのであれば無理してここまで開けない方がいいと思います。

 

メンテナンスというより、オーバーホールに近い作業でした。

 

作業後は異音も無く快調です!