2014.1.9の記事のリライトをしました。
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僕のお気に入りのヘッドホン。 ULTRASONE(ウルトラゾーン)PRO2500
スペック 形式:開放ダイナミック型
ドライバー :40 mmマイラー/チタン
再生周波数帯域:8 ~ 35000 Hz
インピーダンス:40 Ω
出力音圧レベル:94 dB
重量:294 g コード(着脱式):ストレート 3.0 m, カール 3.0 m プラグ形状:φ6.3mm 金メッキプラグ/φ6.3→3.5mm 変換アダプター付
今から約5年前に新品で購入。この当時、ULTRASONEのハイエンド機種にPROline2500というのがあり、その後継機種としてPRO2500が出ました。
ULTRASONEはドイツにあるメーカーです。他にもヨーロッパのメーカーとしてはゼンハイザーとかAKG(アーカーゲー)などありますが、その中でもULTRASONEは特徴的なヘッドホンを出すメーカーです。
当時、ヘッドホンやイヤホン関係は急成長している分野でもありました。
iPodやiPhone、その他のポータブルオーディオプレーヤーなどによって付属品であったイヤホンから「音楽を楽しむためのイヤホン、ヘッドホン」として沢山のメーカーから多種多様なものが発売されていました。
ちょうどそんな時、自分の中では「のだめカンタービレ」がマイブームということもあり、クラシックに合う様なヘッドホンが欲しいと思っていました。
クラシックに合うといえばゼンハイザーかAKGだろうということで検索している中で見つかったのがULTRASONEというヘッドホン。
ウルトラゾーンのヘッドホンは通称ゾネホンと呼ばれます。
おとなしめのヨーロッパ系ヘッドホンと違い、とても特徴的で刺激的な音を鳴らすと様々なサイトやブログなどで言われていました。 特にこのヘッドホンで特徴的なのが以下の2つです。
S-LOGICナチュラル・サラウンドサウンド・システム
ヘッドホンドライバーの位置を耳穴からの軸上からオフセットすることで音波が一度耳介に当たってから耳穴に届くようになっており、これによりヘッドホン独自の頭内定位を改善しスピーカーに近い自然な音場を実現する。さらにヘッドホン全体の形状も含めて最適化された「S-LOGIC Plus」があり一部の機種に採用されている。
(Wikipediaより)
とっても簡単に言えば ヘッドホンでありながら耳元で音を鳴らすのではなく、スピーカーで聞いている様な「自然な聞こえ方」を再現します。
もうひとつは
ウルトラ・ロー・エミッション(ULE)
通常のヘッドホンと比較して最大98%の電磁波低減を実現しており、特に長時間のヘッドホン使用時における健康への不安を低減している。 (Wikipediaより)
これは上の写真にあるようにスピーカー部分を金属板で遮蔽することで電磁波を低減してるとのこと。
以上の事は発売してかなりの時間が経っているのですべて出そろっている情報です。 久しぶりにこのヘッドホンについて調べてみたら、もうコレ扱っていないんですね・・・。 多分これの後継機であろうPRO2900というのがULTRASONEのサイトにあり、このPRO2500というのはどこにも載っていませんでした。
(注: 2018現在ではさらに新しい機種が出てます。http://ultrasone.jp/)
当時自分はヘッドホンスパイラルに陥っていて、高級機種は買えないものの1万円~2万円くらいのものを色々と試聴しては衝動買いしたりしていました。それに終止符を打つために自分が納得できるものとしてこのPRO2500を購入した次第です。
たしか¥42000くらいでした。大阪の高級オーディオ店で試聴し、そのまま勢いで購入してしまいました。
写真では分かりにくいですが本体の色はくすんだブルーです。
ネットでは「色がダサい」など言われていましたが、個人的にコレがお気に入りポイントでもあります。 それなりに良いお値段ということもあり、付属品も多数です。
ケースはしっかりとしたハードカバーになています。 普段使う事もないので箱にしまったままですが。
本体とイヤーパッド二組、カールコードとストレートコード。
そしてULTRASONEオリジナルのCDが付属します。
カタログ&CD CDには楽器演奏の他に「拍手」「花火」「波の音」「教会」などの音源があり、ゾネホンを通して聞くとあたかも自分のすぐ右側で音楽を演奏し始めたり、教会では自分の後ろの方で咳き込んでいる人がいるように「リアル」に感じとれます。
ゾネホン独自の「自然な聞こえ方」のデモンストレーションのためのようなCDですが、様々な音源があるためエージング用のCDとしても重宝するとネット上でも言われたりしていました。
さてそんなPRO2500の音はどんなかと言うと、「開放型なのにドンシャリ系」です。 ドンシャリ系というのは低音ドンドン、高音シャリシャリ。 低音と高音が強めということです。
これとは逆に、低音も高音も弱めで中音(ボーカルなど)が強めのモノはカマボコ型と呼ばれます。
このヘッドホンで一番驚きなのは「開放型」なのに「低音が強い」ということです。 一般的に開放型は高音の抜けがよく、低音が弱いと言われるためです。 今日久々にこれで音楽を聞いたら、目の覚める様な高音。 耳を突き抜ける様な高音域と、頭脳を揺らすかのような低音に酔いしれました。
聞いた音楽は
- Lady Gaga [TelePhone] Lady Gaga [Poker Face]
- 劇団四季 ミュージカル ライオンキング「ハクナ・マタタ」
- 夏川りみ 「涙そうそう ウチナーグチバージョン」
Lady Gaga [TelePhone]
クラップやシンバルなどの高音がかなり強い。 ブリブリのベース音。 それでいてボーカルは埋もれずかなり前面に出てくる。
Lady Gaga [Poker Face]
シンバルの高音から低音までバランスよく出ていて、これもボーカルが前面に出てくる。 音それぞれがはっきり聞こえてくるのでかなり刺激的。
ダンスミュージック系はノリが良いとよく表現される。
劇団四季 ミュージカル ライオンキング「ハクナ・マタタ」
舞台の広さや役者の位置まで見えるかのように聞こえてくる。 それぞれの楽器がどんなものが使われているのかが分かる。 後半の「しーんぱーいないさぁ~!」が気持ち良い!
夏川りみ 「涙そうそう ウチナーグチバージョン」
ギターの音がとても温かく、弦の震える音に混じり、弦に擦れる音なども聞こえる。 ギターとボーカルが重なり耳元で聞こえるのではなく、ギターの側で歌ってるのを目の前で聞いているような感じ。
ちなみに今回はiPhoneに入っている音源を直接ヘッドホンを繋いで聞いた感想です。 音楽を再生する機械やヘッドホンアンプの有無、再生音源のビットレートによっても聞こえ方、感じ方はそれぞれだと思います。
このヘッドホンは「開放型」のためかなり音が漏れます。何を聞いているか筒抜けです。
逆に音楽を聞いていても「外の音」もよく聞こえます。これをポータブルヘッドホンとして外で使う人はそうそういないと思いますが、家の中であっても生活音がかなりうるさい場合は音楽のジャマをされます。
部屋が静かで、なおかつ音漏れがしても大丈夫な環境であればかまり楽しい「音楽」を聞かせてくれるヘッドホンです。
ULTRASONEの特徴として音楽を「ノリが良く」「明るく」してくれる傾向があります。 その特性上ダンスミュージックなどは他のヘッドホンとは違った鳴らし方をしてくれる機種だと思います。
装着した感じ(つけ心地)は耳をスッポリ覆うタイプで側圧(耳を抑える力)もそれほど強くなく長時間に耐えられます。 これはもしかしたら5年も持ってるからかもしれませんが、メガネをしながら音楽を聞いていても気にならないくらいです。
「ULTRASONEのヘッドホンは頭頂部が痛くなる」とよく書かれていたのですが、自分の場合はそれを感じたことがありません。 イヤーパッドが大きく、ヘッドホンの位置によって(S-LOGIC)の影響もあってか「聞こえ方」も違うらしいです。
ベストポジションを見つけるのに苦労する人もいるみたいですが、普通につければ特に気にする事もないように思います。 「ノリのいい、刺激的な音楽を聞きたい」とヘッドホンをお探しならULTRASONEは面白い選択だと思います♪