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うちでは溶接以外の仕事どして治具作製なども行っています。
治具とは「モノを作るためのモノ」で、それを作るために必要な専用工具のようなものです。
今回依頼されたのは下の写真にある電気製品の端子のネジを締めるための治具です。
黒いプラスチックパーツに金属の板を差し込み、そこにネジを2本締め込みます。
締め込んだ時にネジ側の四角いワッシャーが金属板からはみ出ないようにしなくてはいけません。
またそれをひとつずつ作業していては効率が悪いので、一列に並べて一気に作業できるようにするための治具の作製を行います。
完成品はこちら。黒い部品を15個並べることができます。
右下の黒いハンドルを回す事で黒い部品同士をギュッと密着させ、ネジを締め込んだ時にワッシャーのズレが無いようにしてあります。また電動ドライバーでの締め上げ時に浮いてしまうのを防ぐため、上から押さえるアルミバーを付けました。
以前も同じ様な治具の依頼をされた時はハンドル締め上げ式ではなく、クランプによる固定を行いました。(父が作製)
クランプの場合は簡単かつ誰でも一定の力で固定ができますが、製品のサイズが違う場合にクランプの調整を行う必要があり、その力加減の調整を行うのが難しいということで今回はハンドル締め上げ式にしました。
黒い部品の左右の固定はアルミLアングルを使用。
上下のズレが無いよう、5㎜のアルミ角材で押さえています。
ハンドル式締め込み部分。プラスチックパーツを点で押さえつけると傷になるため、ナットとワッシャーを溶接して「面」で押せるようにしました。
アルミバーはスライド式のピンで裏側から押してあげれば固定でき、外す場合は前から押すだけで解除できます。
アルミバーだと弱いかな?と思いましたが5㎜の太さがあるので思ったより丈夫です。
上からガッチリと押さえるのではなく、浮き上がるのを防ぐだけなので軽い方が作業者にも扱いやすいです。
強度に問題がある場合はステンレス材に変更しようと思います。
このような形で使用します。
黒い部品は一度に15個並べることができ、ここにネジを入れて電動ドライバーで締め込んでいきます。
それぞれの部品が押さえ合っているため、電動ドライバーで一気に締め上げてもワッシャーがズレる事無く締めることができます。
こんな感じで出来上がった治具なのですが、今日取りに来てもらったら「考えていたのと違う」って
(´Д` )えぇぇ~~~~
このタイプは以前父が数十台納めていたのですが、お客さんが言うには「金属の板だけを並べて、それでワッシャーがズレないようにする治具が欲しい」とのこと。
もう・・・完全に打ち合わせ不足によるすれ違いでした。
結局この治具は「何かに使えそうだから一応持っていく」ということで受け取ってもらえましたが、打ち合わせの重要性を再確認しました。言葉だけのやり取りで「◯◯で、△△する××作ってよ」っていうだけで理解したと思っちゃダメですね。
簡単にでも図なり絵を描いてお互いが「作るもの、作りたいもの」を理解しているかを確認しなきゃいけないですね。
1を聞いて10を知れたらいいんだけど、1から10までお互いに数え直すことで無駄な労力を避けられます。
自分の時間ロスだけでなく、お客さん側の時間ロスにもなります。
とても良い勉強になりました☆
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