シルスターピナクルビジョンVST10 遠心力ブレーキの構造と調整方法

当時の説明書にも詳しい調整方法書いてなかった気がする・・・

2014.7.11の記事をリライトしました

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YouTubeに動画をアップロードしました。

 2:45あたりで遠心力ブレーキの調整方法について話してます。

こんばんは!みあぽん (@miapom)です。

ピナクルビジョンの遠心ブレーキのセッティングがよくわかりませんとご質問をいただいたのでこちらにまとめたいと思います。

 

僕自身、このリールを使った当初は投げるたびにバックラッシュをしてしまう凶悪なリールだと思い込んでいました。

 

まずは遠心力の構造とそのセッティング方法について書いていきたいと思います。

(でも上の動画見た方が早いかもw)

 

まず用意するのがピナクルビジョンVST10です。

たぶん他のモデルでも構造は基本一緒。 シマノでもABUでも多少の構造の違いはありますが、遠心力ブレーキの構造はどれも同じようなものです。

 

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ちょっと外側をフライス盤で削って加工しちゃったピナクルビジョンです。

これの遠心力ブレーキを確認するにはハンドル側に付いている二つのツマミを緩めてカバーを外す必要があります。

 

 

Evernote Camera Roll 20140711 222210.jpg

パカッと開けると見える糸を巻いてあるスプール。

 

コレに4つの黒いシューが付いていますね、コレが遠心力ブレーキです。

 

各メーカーごとにセッティングがしやすいように工夫が凝らしてあります。

ピナクルビジョンではこの黒いシューを内側にグッと押し込んである状態(上の写真の状態)だとシューが動かず遠心力ブレーキがOFFの状態です。

 

このシューをちょっと外側に外してあげると下の写真のようになります。

 

 

Evernote Camera Roll 20140711 222207.jpg

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、4つとも外側にズレてます。

 

この状態であれば4つとも遠心力ブレーキがONの状態です。

 

ABUやピナクルビジョンのリールの場合、このシューが抜けやすいのでこのままそっとハンドル側のカバーを付けましょう。

 

ハンドル側のカバーはこのようになってます。 Evernote Camera Roll 20140711 222209.jpg

銀色のリングがありますね。

 

この部分にシューが当たり、その摩擦力でブレーキをかける構造です。

だからこの部分にオイルがついていたり、水が付いていたりするとブレーキがかかりにくくなりバックラッシュしやすくなります。

 

釣行時にもたまにあけてキレイに拭いてあげると良いでしょう。

 

 

Evernote Camera Roll 20140711 224149.jpg

簡単な絵で説明しますと、スプールに取り付けられたブレーキシュー(黒い物体)があり、使うルアーの重さや風の状況などによって0~4個をONまたはOFFに設定します。

 

初心者であれば4つともONにしておき、サミング等の技術の向上とともにブレーキ数を減らしていくと良いと思います。

 

また比較的重いルアーの場合には1つ~2つをON、軽いルアーの場合や向かい風などの場合には3つ~4つをONにすると良いです。

 

あとは経験のなかで最適なブレーキ数を見極めてください☆

 

この遠心力ブレーキは「スプールが回転することで」その遠心力でシューが外側に飛び出し、シューとリングとの摩擦によってブレーキがかかる仕組みです。 Evernote Camera Roll 20140711 224150.jpg

ABUなどではシューをOFFにするために固定するのではなく、シューそのものを取り外すような構造になっていたりします。

 

遠心力ブレーキの利点としては勢い良く回転している時には強くブレーキがかかり、回転力が落ちてくるとともにブレーキも弱くなるため一般的に飛距離の伸びがいいと言われています。

 

マグネットブレーキでは最初から最後まで一定のブレーキがかかっているので、強めで設定していると飛距離が伸びないようです。

(僕自身、マグネットブレーキは3000円くらいの安リールのものしか使ったことがないので、最新のリールや高級機のブレーキ性能はよくわかりません)

 

 

Evernote Camera Roll 20140711 224148.jpg

ちょっと絵がへたくそで分かりにくいかもしれませんが、ルアーを投げた瞬間の竿先と飛んでいくルアーを表しています。

 

ルアーを投げた瞬間の速さを「初速」と言いますが、この時が一番スプールが勢い良く回転している時ですね。

 

遠心力ブレーキはこの時が最大のブレーキ力を発揮するようになっています。

 

 

Evernote Camera Roll 20140711 224146.jpg

その後、風の抵抗やリールの抵抗、ガイドとラインの抵抗などから徐々に減速していきます。

 

スプールの回転速度も落ちてくるにつれてブレーキ力も落ちてきます。

 

この部分がマグネットブレーキと遠心力ブレーキとの大きな違いです。

 

以上が遠心力ブレーキのセッティングと構造についてです。

 

フィールドでの遠心力ブレーキ調整ではシューを落として無くさないよう注意しましょう☆

 

とりあえず最初は4つともONの状態で始めてみて、徐々にブレーキをOFFにしていくと良いと思います。

 

 

Evernote Camera Roll 20140711 222206.jpg

遠心力ブレーキを調整したらメカニカルブレーキで微調整を行います。

 

 

こんな感じでブレーキセッティングについて理解できたでしょうか?

何か分からないことがあればお気軽にご質問くださいませ☆