コンビニにふと立ち寄った際に、どこからか覗き込まれるような視線を感じました。
「限りなくシンプルに、豊かに暮らす」著:升野俊明
雑誌コーナーで立ち止まった時に、下方から感じる視線。おう!ニャンコがこちらを見つめてる!(本だけどね)
パッと見た感じ、断捨離とか禅の教えかな?と感じたけど手に取ろうとは思わなかった。でも帯を見ると「いらないものを削ぎ落とし。大切なものを慈しむ」と書かれている。デザインでも文章でも、いらないものを削ぎ落としてシンプルにしていくことで本質を高めていくような傾向があるように、自分自身が生活というものにシンプルを求めたいような気がしているのをふと感じました。
パラパラっと読んで、「あ、これは自分に必要な本だ!」と思ってそのままレジに直行。目次には「欲しい物をすぐに手に入れない」「買えても買わない」とあるから意思と行動にズレがあることを感じつつもすぐに購入(笑)
禅の教えをわかりやすく教えてくれる
10代20代のころはそれほど関心を持たなかった「宗教」というものに最近は興味を持つようになりました。仏教系の大学だったのに当時はまったく関心を持っていなかったなぁ・・。入学式で配られる本が「仏教入門」というもので「こんなの誰も読まねーし。これ配るのとかお金のムダでしょ!」って本気で思ってた。あれ探して今度ちゃんと読んでみようかな。難しそうだったけど。
こっちの本は見開きでひとつの項目が完結するように書かれていてとってもシンプル。最初から順番に読まなくても読みたいところをパッと開けばその2ページだけで完結する構成になっています。
まだ最初の方かしか読み進めていないのですが、上の写真にあるような項目は日々の生活でも最近気にしている部分でもあります。
あえて不便さを選ぶ
ロシア車UAZ(ワズ)にはエアコンもパワステもパワーウインドウもオーディオも付いていません。現代の自動車に付いている標準的な快適装備が何も無いのです。だからこそ見えてくる「快適装備のありがたさ」。
暑くて仕方のない日でもエアコンをかければ気持ちよくドライブに出かけられます。女性やお年寄りで腕力を必要とせずとも自由自在に自動車を操れます。指先ひとつで窓の開閉はできるし、渋滞情報を教えてくれるラジオや好きな音楽をかけて気分転換できるオーディオは車生活を快適にしてくれます。
でもそれが「あたりまえ」になってしまっている。あることが普通になってしまい、あることのありがたみを感じない。僕は不便を選んだことでこれらの「見えない便利」に気がつくことができました。便利なことがあたりまえすぎる生活を、ちょっと不便を感じることで見えてくるものはたくさんあることに気づかされました☆
身の丈にあった暮らしをする
講師時代に無理して購入したそんなUAZさんですが、それが今の生活を苦しめてます(笑)
正直なところを言えばこういった趣味の車は、趣味を充実できるくらいのお金の余裕が無いとローンだ維持費だとお金を奪っていく一方です。それに予期せぬ事故が重なれば本来払わなくてもよかったはずの出費も重なりより一層自分の首を絞めることになります。
その時の収入で無理して購入するのではなく、身の丈にあったものを手に入れることで「安定した心」も手に入るのかな。でもこれを後悔してるかというとそうではなくて、きっと買わなかったら買わないで絶対に後悔してただろうと思う。
安いだけの好きでもない車に乗るのは苦痛。むしろそれなら要らないくらい。好きだからこそ自分のところに迎え入れたいと思うじゃない。ただ今の稼ぎが少なくて維持が大変だと言ってるだけのこと。お仕事がんばろ・・・。
これは身をもって体験した(体験中)禅の教えかな(笑)
とまぁ、自分の心境といろいろ重なるわけです。まだ読み始めて間もないので実際にどんなことが書かれているかはわかりません。でも自分の体験と照らし合わせていくことでより深い学びができるかなと思います。「こうすればよかった」という反省点の方が多いかもしれないけど。
でもこういうことはその時に気づけなかったけど、「今だから気づいた」ことなんですよね。それらが成長なのかもしれません。今まで宗教や禅といったものに興味を持たなかったけれど「気になってきた」のも成長。その中で「何でも手に入れる」から「シンプルな生活スタイル」という考えを持ったのも今までの経験から導き出した答えのひとつなのかもしれません。
僕はモノに囲まれた生活をしているし、そういうモノにもっともっと囲まれたいとも思ってます。そう考えながらも「モノを持たずシンプルに生きる」ということにも憧れます。
ここで書かれているのは実在するモノのことだけではなく、「考え方」というものだったりもします。
これから読み進めていってそんな考え方を自分の生活の中に取り入れて行きたいです☆