お笑いコンビ「キングコング」のにしのあきひろさんの本「魔法のコンパス」をきっかけに「絵本」というものに興味を持つようになりました。
絵本というとどうしても「幼児に読み聞かせる本」というのが僕の中にありました。しかし絵本は文字で世界観を表すのではなく、絵そのものが世界観を表していることに改めて気付き、大人でも楽しめる絵本ってどういうものだろうと探すようになりました。
そこでまず引っかかってきたのが「エドワード・ゴーリー」という絵本作家。代表作に「ギャシュリークラムのちびっ子たち」という本があります。
絵本というと子供が好きそうな可愛らしい絵だとか、メルヘンチックなお話とかそういうのを思い浮かべますが、この表紙・・・ホラー感しか伝わってきません(笑)
AからZまでが名前の頭文字についた子どもたち。登場と同時に次々と怪我や死に遭う。ただそれだけの、あっけなくも悲惨な話が、マザーグース風の2行ずつ脚韻を踏んだ軽快なテンポのうたに乗って進む、エドワード・ゴーリーの代表作。左ページに英語の原文、右ページに白黒のペン画、画の下にキャプションのような邦訳がついた、怖い絵本だ。
なんだかもう・・・すごく気になるー( ´ー`)
しかし代表作と言えどもなんだか暗そうなこの本を買うのはちょっと躊躇する。自分が独身ならまだしも、子供がいるのに「子供が死んでいく」本を読むのもねぇ・・。
そこでゴーリーの作品の中でも「子供が死なない」「不幸が訪れない」本というのが「うろんな客」という作品だと知って購入してみました。
本のサイズはアルバムCDのケースくらい。鳥のような、ペンギンのような生き物(以下:鳥ちゃん)がうろんな客なのかな?そもそも「うろん」ってなんだろう。奇妙な生き物のようだけどマフラーとスニーカー姿が可愛さを演出しています。
表紙は鮮やかな黄色が使われていますが、本の中の絵はカラフルなんてことはなく細いペンで書かれた白黒の暗い雰囲気の絵です。
最初の方はこの暗い感じのタッチの絵が不気味にすら感じますが、進むにつれて鳥ちゃんの行動がコミカルになってくるので絵の見え方も変わってきます。
上には英文が書かれていますが、日本語訳は短歌で書かれています。「もともと英文を和訳するといっても言語が違うのだから全く同じようにはならないよ」って後半の解説でも書かれていました。
解説のところでは絵本らしい言葉の言い回しである散文も挙げられています。
この鳥ちゃん、とある一家の生活の中に突然入りこんできます。
そして壁に鼻をつけたまま直立不動。声をかけても無反応。一家は鳥ちゃんを放っておいて寝てしまう。
翌朝、鳥ちゃんも一緒にお食事。食べ物だけじゃなく食器も食べちゃう。その後、物を壊したり、入ってはいけないところに入ったり、本を破り捨てたりやりたい放題。しかし誰も鳥ちゃんを追い出そうとはしない・・・。
鳥ちゃんは一体何者?何をしに一家の前に現れた?
っていう内容の本です。
鳥ちゃんの本当の正体は僕にはわからないですが、鳥ちゃんのような人物を僕はよく知っています。僕の知る鳥ちゃんのような人物は今日は折り紙で遊びながらお歌を歌っていました。お風呂では桶にお湯を入れて「おうどん作りまーす」と言いながら混ぜてました。
やりたい放題の場合もあるけど、うちの家族は誰もその鳥ちゃんのような人物を追い出そうとは思いません。
本に出てくる「うろんな客」も同じように自由気ままにやりたいことをやっていきます。最初は奇妙に見えた姿もページをめくるたびに愛しさすら感じるようになってきます。言葉としてのメッセージは少ないけれど、絵から言葉や表情などを感じ取って楽しめる大人の絵本ではないでしょうか☆
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